フィリピンの活動
アクションは、こども達の「生きるチカラ」を育むことで貧困の連鎖を断ち切ってこども達が自分の人生を歩んでいけるよう、以下の活動を行っています。
チカラプロジェクト(職業訓練、教育・ケア活動)
児童養護施設や貧困地域で暮らすこども達やストリートチルドレン、200名以上を対象に、職業訓練や教育・ケア活動を実施しています。また、各チカラは日本とフィリピンのプロの講師の方々からご協力を頂くことで実施しています。こども達は自分の夢に向かって日々頑張っています。
<職業訓練>
・ハサミのチカラ 美容師養成講座
・癒しのチカラ セラピスト養成講座(協力:株式会社リジョブ「咲くらプロジェクト」)
<教育・ケア活動>
・空手のチカラ
・ダンスのチカラ
*癒しのチカラの参加者は貧困地域で暮らす女性を対象としています。
児童養護施設職員の能力向上プロジェクト
<養育体制強化研修の実施と政策提言>
児童養護施設で暮らすこども達を取り巻く環境の改善を目指し、マニラ首都圏と中部ルソン地域で児童養護施設職員の養育体制強化研修の実施及びフィリピン政府に対する「ハウスペアレント(施設職員)研修規定」の提案を行っています。
*2019年8月、アクションが開発した「ハウスペアレント研修規定」がフィリピンの社会福祉開発省長官により承認され、フィリピン全土で研修規定が制定されることが決まりました!
<「ライフスキル向上アクティビティ」マネジメント研修>
中部ルソン地域の33のパートナー施設のソーシャルワーカーとハウスペアレントを対象に、こども達に対してライフスキル向上アクティビティを実施するためのスキルを学ぶマネジメント研修を実施しています。
ライフスキル向上アクティビティは次の全10項目で構成されています。
自己認識、心と体のセルフケア、人生の目標設定、精神性、問題解決、感情コントロール、対人コミュニケーション、共感能力、社会的責任、お金に関する知識と活用方法
ジャイラホーム支援
活動が始まった1994年から継続して孤児院ジャイラホームの支援活動を行っています。
長年ジャイラホームの施設やこども達の支援をすることで、施設やこども達が抱える課題の把握に繋がっています。
ストリートチルドレン支援
路上で働くこども達が孤児院に入所することなく、家族と一緒に暮らすことができるように支援を行なっています。
貧困家庭の副収入向上支援
路上で働くこどもやに児童養護施設に入所する子どもたちを減らすことを目的とし、オロンガポの貧困家庭のお母さんたちへの所得向上支援を行なっています。お母さんたちの所得向上は、家庭の収入増加に繋がり、子どもたちの生活環境の向上にも繋がります。
バライバイ小学校での給食支援
TABLE FOR TWO(TFT)と協働で、フィリピンのサンバレス州カステリヤホスにあるバライバイ小学校で給食支援プログラムを実施しています。
このプロジェクトでは、BMI測定結果が基準値を満たしてない低体重の子どもを対象に、栄養価の高い給食を提供し、生徒の栄養状態の改善を目指しています。
子どもの人身売買抑制プロジェクト
子どもたちが虐待、搾取、隷属から解放される社会の実現を目指して、子どもの人身売買の予防、被害者の保護、そして回復を促進するための活動を行っています。
このプロジェクトは、アメリカ合衆国国際開発庁(USAID)およびフィリピン開発援助パートナーシップ(PDAP)と連携し、2020年から実施されている取り組みです。
<行政・民間企業・市民団体間の連携強化>
オロンガポ市の自治体や地方協議会と協力し、地域全体での防止活動を推進するとともに、ホテルや公共交通機関などの民間セクターと連携して発見と阻止の体制を整えています。さらに、地元NGOとも協力し、子どもの保護に関する共通の方針を策定し、業界全体での意識向上を図っています。
<民間セクターで働く人材の人身売買防止能力の強化>
企業や機関の役員およびスタッフに対して、子どもの人身売買に関する研修を実施し、人身売買やそれに関連する法律についての知識を深めるとともに、被害の兆候を見抜き、発見する能力の向上を図っています。また、発見時に適切に対応できるよう、当局への通報方法についても指導を行っています。
<子どもの人身売買問題とその防止に関する地域の認識の向上>
子どもの人身売買発見時の通報方法などが記載された啓発ポスター、ステッカー、横断幕を作成し、地域の公共交通機関に配布しています。これらは車両内や乗り場に掲示されており、地域住民が人身売買防止に対する意識を高めることを目的としています。
青少年への性教育プロジェクト
現在のフィリピン社会が抱える課題の一つである青少年の性教育問題に取り組んでいます。
<性教育に関するカリキュラムの開発、実施>
子どもたちが将来、性や人生に関して正しい選択ができるよう、29のレッスンからなる性教育カリキュラムを開発し、このカリキュラムに基づいて13歳以上の子どもを対象とした性教育を実施しています。
このカリキュラムでは、リプロダクティブ・ヘルス/ライツの基本、男女の生物学的な違い、ジェンダー、男女の身体と心の発達、健全な人間関係の築き方、HIV/AIDSなどの性感染症、望まない妊娠とその人生への影響、家族計画の重要性などを学べる内容となっています。
<保護者などの大人への理解促進>
子どもたちへの性教育に加え、保護者を含む大人に対しても性に関する正しい知識や、それが不十分なことによる社会問題について学んでもらうためのオリエンテーションや研修を実施しています。
性教育に対する理解を大人にも深めてもらい、子どもたちの成長をサポートできる環境づくりを目指しています。
企業とのコラボレーションによる国際協力
アクションは企業と協力しながら活動に取り組んでおり、企業の専門知識や景観、人的資源は国際協力の分野でも大きな力となっています。政府機関やNGOだけでなく、様々な分野で活躍する企業も巻き込み、国際問題や社会問題の解決を目指しています。