ホームフィリピンでの活動孤児院自立支援

孤児院自立支援

孤児院自立支援

3. 16年間のパートナーシップ -子どもたちとともに-

フィリピンへの恩返しから始まったアクションの支援活動

ジャイラホーム
ジャイラホーム

ワークキャンプ作業中
ワークキャンプ作業中

ハニエル卒業のジャイラの子ども
ハニエル卒業のジャイラの子ども

空手道場
空手道場

アクションは設立時の1994年から現在に至るまで、ジャイラホームの支援を続けてきました。アクションとジャイラホームとの関係は、そのままアクションの歴史であるともいえます。
代表の横田が高校2年生の頃、ピナツボ火山噴火により被災した孤児院の存在を知り、住所だけを頼りに訪ねたのがジャイラホームでした。1ヶ月半の滞在では、施設のスタッフたちや子どもたちに、支援するどころか逆に助けてもらうことばかり。彼らに恩返しをしたいという思いで、ACTIONが設立されたのです。

一人でできることは限られているけれど、みんなが集まればできることがある。そう考えた横田が日本でボランティアを募り、ジャイラホームに滞在しながら建設作業を行うワークキャンプを開始、それによってさまざまなインフラ整備支援が行われました。これまでに活動を行ってきたボランティアは1200人以上に上ります。

壁の建設によって噴火の火砕流から施設は守られ、半壊したコテージは修復、さらに新しいコテージも増築されました。丈夫なコテージで子どもたちは過ごせるようになり、受け入れできる子どもの人数も増えました。教会や公園、バスケットボールコートの建設では地域の人々との交流の場が生まれ、活動の場が増えました。そして敷地内に建設されたハニエル小学校では、ジャイラホームの子どもたちが地域の子どもたちとともに学び、2010年3月には第一期生が卒業式を迎えることができました。

「子どもたちに足りていないものってなんだろう?」建設プロジェクトを行いながらも、それ以外の支援を考えていた横田がハウスマザーに聞いてみました。返ってきた答えは「元気はありあまっているけれど、規律や礼儀というものに欠ける」。極真空手黒帯を持っていた横田。空手は礼や規律を重んじ、身体はもちろん精神も鍛えられます。空手を通して子どもの健全な育成につなげたいと、空手道場が開設されました。
その道場で毎日稽古を続けた子どもたちは、大会でいくつもトロフィーを持ち帰るようになり、何人かの上級者は国際大会に招待され、日本に行く機会を得ました。普段の生活でも、メリハリがでてきた、決まり事を守るようになった、などの変化がみられるようになりました。そして空手を通して学んだ、努力することが大切、苦しくてもあきらめてはいけない、ということ。この教訓は、今後の子どもたちの人生において大きな糧となるでしょう。


寄付に頼らない自立した施設運営を目指して

そして設備が着々と充実し、インフラ面での支援が終息に向かい始めた頃、私たちはジャイラホームが寄付に頼らなくて済む道を考え始めました。ジャイラホームのような民間の児童養護施設は、政府からの補助金は一切ありません。そのため運営資金は寄付に頼らざるを得ず、安定した運営が難しい現状があります。資金不足になればスタッフの給料も安定せず、子どもの受け入れ人数にも影響します。

ブライターウォッシュ創業
ブライターウォッシュ創業

寄付に頼らない自立した施設運営を目指して―。多くの力強い協力を得て、資金的自立・雇用の創出を目指したクリーニング工場の運営、自給自足を目指した有機野菜の栽培、この2つのプロジェクトが始まりました。
クリーニング工場の名は、ブライターウォッシュ。クリーニング和光の佐藤社長の協力を得て、日本から機械を運び、工場を建設しました。利益はジャイラホームのために還元され、また卒業生の働き口にもなります。工場長のクヤルーイはジャイラホーム卒業生です。2007年2月の操業開始から、さまざまな苦難を乗り越え、2009年9月、経営はついに黒字に転じました。まだまだ経営は安定性に欠けますが、今後もさらなる発展を目指します。

農作業のようす
農作業のようす

また、自給自足を目指して、そして安全な野菜を子どもたちに届けるために、敷地内で有機農業による野菜の栽培を始めました。柴田農園の柴田さんに、品質のよい種苗の提供や、現地スタッフへの指導をいただきました。ジャイラホームの敷地内でとれた新鮮な無農薬野菜が、コテージに届けられています。

設立時の1994年からこれまで16年間、アクションはジャイラホームのパートナーとして様々な支援を行ってきました。子どもたちの笑顔を増やすために、子どもたちが可能性にチャレンジできるように…。様々なプロジェクトは単なる金銭的、一時的援助に終わらせず、すべて「子どもたちのために」を念頭において実施されてきました。今後もそれは変わらず、長い信頼関係を生かしたよりよい支援を目指していきます。


バスケをする子供たち
バスケをする子供たち

<これまでの事業一覧>
・壁の修復事業(1994年9月~1995年9月)
・ガレージ兼作業場建設事業(1995年9月~1996年4月)
・バスケットボールコート設置事業(1997年8月~10月)
・教会建設事業(1997年12月~1999年3月)
・コテージ建設事業(1999年3月~2001年11月)
・壁の修復事業(2001年2月~9月)
・ボーイズドーム改修事業(2002年2月~9月)
・小学校建設事業(2002年9月~2004年4月)
・事務所棟改修事業(2004年8月~2006年4月)
・野菜栽培用グリーンハウス建設事業(2007年3月~4月)
・クリーニング工場建設事業(2007年3月~2009年3月)
・小学校教室増築事業(2009年8月~現在)
・自給自足のための農業プロジェクト(2006年8月~現在)
・資金的自立のためのクリーニング工場運営(2006年8月~現在)
・ハウスマザーの給与支援(2006年~現在)


ジャイラコテージ
ジャイラコテージ
ハニエル授業風景
ハニエル授業風景
ハニエル生徒
ハニエル生徒

グリーンハウス建設
グリーンハウス建設
ブライターウォッシュ建設
ブライターウォッシュ建設
ハニエル増築
ハニエル増築





ジャイラホーム概要 子供たちの一日


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